第二話『不足、不覚、不遜』 
           
        GM:さて、重い扉の中をくぐると、そこは若干薄暗いものの、普段ほかの貴族などが開いているパーティとなんら変らない様な雰囲気の会場が現れるね。 
          君達が入ってきて若干辺りがざわめくが、特に気にされた様子もない。 
           
           
          リース:幸い強襲にはならずに済みましたね……。 
          スパイク:強襲の方が、なにも考えないですむ分、よかったかもしれねぇけどな。 
           
           メリッサ:この姿は……浮きますね。仕方ないけど。 ……と待って。(小声でティナを抱き寄せて)ティナ、この間の時のような物なんか感じるかなぁ? 
           
           
          GM:ティナは、今にも吐きそうになっているのを、懸命に堪えているみたいだねぇ。 
           
          メリッサ:え? 大丈夫?  
          GM:何を感じ取り、何に感じ入ったのか分からないけど、半分パニック状態だよ。 
          メリッサ:フェンアラーさんも大丈夫? 
          GM:「(うっすらと笑みを浮かべて)……最悪です」 
          メリッサ:うーん……休ませてあげたいけどそう言うわけにもいかないし。もうちょっと我慢できる? 
           
          ガルフ:(二人には、今は耐えてもらうしかないな。)  
           
           
          GM:と、そんなことを考えてると、突如、辺りに狂いの混じった嬉々的な声が響き渡る。「レディイイイイイイイイイイイスアアアアアアアアアアンンドォッ!!!! ジェェェエエエエエエエエエエントルメェエエエエエエエエエエンッ!!!!!! 
          」  
           
           
           
          メリッサ:くわーーーー。こいつらみんなはり倒したいっ(心の声)  
           
          GM:現れたのは奇抜な衣装の男。風貌は全身刺青男と、全身ピアス男のブレンド。 
           
          ガルフ:グェ。一番いやなタイプ。ピアスを全部引っ張ってやりたい。  
           
           
           
          GM:「みなさまぁあああっ!!! 今宵、こ〜〜〜〜よ〜〜〜いのっ! メインディィィィィィィィィィィシュがぁっ!!! たった今、たっっっった今ぁぁぁぁああああああああああっ! 届きましてぇぇぇござぁいますっ!!!!!」 
          と言って、いきなりスポットライトのようなものが、君達――いや、君達の中心にいるティナへと降り注ぐっ!!  
           
           
           
          メリッサ:フェンアラーとティナを後ろに隠すっ!  
          リース:……そんな、手遅れ!?  
          ガルフ:な!? しまった!!  
           
          スパイク:……容易に入りこめる……こいつをもーちょい考えるべきだったかなぁ……。 
           
           
          リース:……ばれてたのか……とにかくティナとフェンアラーさんを守らないと 。  
          メリッサ:二人をかばいつつ構えるよ。みんなっ!  
           
          ガルフ:黙って剣を抜く。 逃げられそうな場所は?  
          GM:……あると、思う?  
          ガルフ:……最悪だな。  
           
          リース:メイスを構えますっ。 
           
           
          GM:「今宵もう一つのメインディッシュゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウっ!!! ユリクラウスの肉に、このお嬢さんの血と肉と脳と胃と腸と肝臓と皮膚と髪の毛と爪に目玉はっ! 一体どのようなハーモニィィィィィを奏でるのかああああああああっ!!!!!?????」 
           
           
           
          スパイク:黙って腰の短剣を引き抜く。  
           
           
          GM:「されどぉぉぉぉおおおおっ!! 最高の食材は手に入りにくいからこそ、手に入れるに苦労するからこそっ! 珍味中の珍味となりえるのですっ!!」 
          辺りにいる人間達の目は敵を見る目じゃない。食材を――しかもめったに入らない最高の珍味を見る目だ。 
           
           
          ガルフ:ティナとフェンアラーを引っ張って、剣を振りつつ貴族どものほうへ走る。で、壁を背にして2人を守る。  
          メリッサ : ついてくっ!同じく壁を瀬にします。真ん中に2人を入れます。 
           
          GM:では、ガルフは攻撃修正してみて。無論、中には腰に剣くらい下げている奴いるから。(コロコロ)こっちは8だね。 
           メリッサ:ガルフだけでいいの?  
          GM:うんガルフだけでおっけっ。他には女性やら老人だしね。 
           ガルフ : 具体的にはどうすればいい? こっちは……(コロコロ) 9だ。 
           
           
          GM:では、ガルフは一人だけ向かってきた男の剣を弾き飛ばすと、壁を背にして、壁と自分達の間にフェンアラーとティナをかくまうようにして身構えたっ!!! 
           
          リース:ガルフさんの後を追いかけます。それから二人のガードに。 
          ガルフ:さて、どうするか……。 
           
          GM:辺りにいる面々はかかってくるでもなし、でも諦めるでもなし……うろうろとお互いを見渡しているよ。 
           
          ガルフ:じりじりと出口のほうに動いてみようか……。 
          GM:それは構わないけど、とうぜんあの重い扉はしまってるよ?  
          リース:う……うごきそうもない……ですか?  
          GM:どう考えても、無理だろうね〜。 
           
          ガルフ:こちらをじっと見てるやつはいる? 他の連中のように、どうしようか手をこまねいているのとは明らかに違うやつ。 
           
          GM:ふむ。冒険者レベル + 知力ボーナスでチェックしてみて。 
          ガルフ:了解。(コロコロ) 13だな。 
           
          GM:分かるな。ガルフ達からは一番離れた所――半2階の特等席に、でっぷりとした男が、その体格には似合わない優雅な動作で座り、こちらを見ているよ 
          。  
           
          ガルフ:それは……届かないか。ダガーでも投げつけてやろうかな……黒幕のザンジヴァルだろうに…… 。  
           
          GM:だろうねぇ〜。んで、そのでっぷり男が、意外にダンディな声で語り始める。「簡単に内懐に飛びこめた……そのことを……君達はもう少し注意すべきだったのだよ……ようこそ。喋る贄よ」 
           
           
          ガルフ:注意すれば、避けられたとでも言うのか? 
         
            
         
          GM:「我が網が有能だったのか……それとも喋る贄が愚鈍だったのかは知らんし、興味もない……あるのはただ一つ。そこに贄がきた……それだけでよい……」 
           
           
          ガルフ:で、その贄の取り巻きは牙を持っている。このままだと、お客さんにけが人くらいはでるかもしれんが、構わんのか? 
           
           
          GM:「……それで、なにか私に不都合がしょうじるかね?」 
           
          ガルフ:……なるほど。聞いてのとおりだが、あんたら(貴族達ね)は、いつまでそこにいるんだ? けがしたくなかったら、どっかに隠れるなりした方が身のためだと思わんか? 
           
           
           
          GM:……まるで活きのいい食材が跳ねている……そんな風にしか感じてないのかもしれない……。  
          ガルフ:……俺達も食材の仲間入りなのかな?(苦笑)  
           
          スパイク:俺は美味いぞっ! 
          メリッサ:……いきなりなに自分を宣伝してんのよっ!?(笑) 
          スパイク:いや、そーすればティナから視線それるかなぁって思って(笑) 
          GM:君には見向きもしないで、ティナとフェンアラーをヨダレをたらさんばかりっ!(笑) 
           
          スパイク:かぁっ! なんかムカツクっ!(笑) 
           
          メリッサ:はりあうなぁっ!(笑) とりあえず、2人を振り返って様子を確認します。  
           
          GM:フェンアラーはそうでもないけど、ティナは半分昏睡状態だね。 
           
          ガルフ:ここからザンジヴァルまではどれくらい離れてる?  
          GM:ん〜〜〜……高さを考えないなら、直線で10m弱だね  
          リース:そのザンジヴァルに向かって言います。……最低ですね。  
           
          GM:「人が人を食う……単なる文化の違いだ。私とお前達の常識、倫理は違うものだ。そして合い入れない……お前達に抵抗を止めろとは言わん。……せいぜい暴れ、足掻くがよい」 
           
           
          メリッサ:ふんっ! あんたに言われるまでもないわっ! 
           
          GM:ザンジヴァルはメリッサの様子に軽く笑うと、軽くてを上げた。すると、横にすっとフードを深くかぶった男(?)が現れる……。その肩には、例のカラスがとまっている 
          。  
           
          ガルフ:……出たな。  
          リース:『カラス』……ですね。  
           
          ガルフ:ザンジヴァルまでの道のりと、その間に存在する障害は?  
          GM:貴族十数人に約4mの高さ……ってところかな? 
          ガルフ:可能ならザンジヴァルを人質にとって脱出、を考えたんだけどね……。 
          スパイク:……詰め将棋を食らってる気分だよ。 
           
           
          メリッサ:そのカラスをとまらせた男を兆発してみよっと。「ふん。まったく陰気なじじぃよねぇ……顔ぐらい見せたら?」 
          GM:終始無言。ってか終始無視(笑) 
          メリッサ:「カラスを通してじゃないと、話もできないってわけぇ?」私に注目しているうちに突破口見つけてよぉ。スパイクは盗賊技能でなんかないの〜(泣) 
           
          スパイク:ここで俺になにをせいっちゅーんじゃっ!!!(泣笑)  
           
          GM:挑発されたからかどうか分からないけど、なにやらカラス男はぼそぼそと呟き始めたよ。 
           
          ガルフ:? なんて言ってるんだ? 
           
          GM:「万物の根源たるマナ万能たる力神々に鍛えられし力よ……偽りの衣を脱ぎ捨て新なる姿を示せ……ドライアードの涙、エントの吐息、始源の巨人の慈しみの心……」 
           
           
          ガルフ:げっ! カラスを狙ってダガーを投げるっ!(コロコロ)あああ低いっ! 9っ!  
          GM:カラスは悠悠と回避したみたいだねぇ。 
          ガルフ:同じ土俵に上がらないとらちがあかない……。  
           
          メリッサ:さて、抵抗するんかな? それともガルフのお陰で中断か?  
           GM:もちろん、呪文は続行。「万能たるマナよっ! 眠りの雲となれっ!」 といって<スリープクラウド>がぶしゅ〜〜〜〜〜〜〜っ。(コロコロ)あ、達成値が15とか言ってる(笑) 
           
           
          ガルフ:抵抗しろってか。基準値4……って、サイコロで10以上〜!!(コロコロ)……だめ。 
          リース:ええと、全員……ですか?  
           
          GM:固まってたからねぇ。全員はいるね(苦笑) 
           
          メリッサ:抵抗っ! (コロコロ)ああ、11〜〜。 眠らされちゃった……挑発してたのに……あぁぁぁぁぁぁ……情けない……。 
           
          スパイク:(無言でコロコロ)……(無言でパタリ(笑)) 
          リース:抵抗します。基準5で……(コロコロ)……だめですぅ〜。 
           
          GM:(コロコロ) フェンアラーもパタリっ。ティナは……(コロコロ)……聞くまでもないか。 ……どーすんだよ。自分(笑) 
           
          ガルフ:やっぱり。やりすぎたでしょ(苦笑)  
           
          GM:やかましゃっ!(笑) ここで甘くするとペナルティにならないでしょーがっ!(笑) 君達が真っ暗な混濁にさらわれようとしているとき、じわじわと……君達をむしりとるような表情で輪をつめて来ているのが見えた……。 
           
           
          リース:サイコロに負けました……。 
          メリッサ:気力で目が覚める物ならそうしたいけど、そうも行かないしね。 
           
          ガルフ:わたしは小細工なしで、今日で終わるくらいのシナリオだと思ってましたよ。 
           
           
          GM:真っ向突入しなければ終わってましたよ(笑)  
           
          ガルフ:別の意味で、終わりかもしれないけど……ごめん。急ぎすぎたみたい。まじでやばい。 
          リース:次回は脱出……ですか。 
          スパイク:あんど、救出だろうなぁ。 
          メリッサ:脱出できればね。その前に起きないと。問題は山積み。  
          ガルフ:ほんと、今回は読みがまったくの裏目に出てしまいました。時間がないから、あっさりセオリーどおりに終わらすかなと思ったんだけど(苦笑) 
           
           
          GM:どーもガルフは、キャラじゃなくプレイヤーで先読みする悪い癖があるねぇ(笑)  
           
          リース:まさかこちらの動きが知られていたとは思いませんでした。  
          メリッサ:スィックが絡んでいたのか、それともばれていたのかは知らないけどね。 
           
          リース:あとあと考えるとスパイクさんの言葉って意味深だったような。スィックについての評価とか、強襲の方が悩まずに済んだとか。 
          スパイク:だけど、この展開は読めんぞ(笑) 
          ガルフ:老人が出てきたところで引けばよかったんだけどねえ(苦笑) あの時点で、悪いほうの予測はしてたんだけど、強行しちゃった。 
           
          スパイク:どうかんがえても、敵陣ど真ん中への案内だよなぁ。俺たちのレベルだと、どうしようも無くなるのは目に見えてたのに……。 
          メリッサ:うん。まずかった。反省。  
           ガルフ:なんで突っ込んだんだろ?(笑) 
            
          スパイク:知らん(笑) 
           
          メリッサ:まずかったですねぇ……全員寝てます。どうしましょう?  
          ガルフ:まあ、どうするかはどこで目がさめるか分からないと、対策の立てようがない。 
          あぁ……最後にガルフを足踏みさせたのもまずかったなあ。障害をはねのけて、突撃でもすればよかった。  
          メリッサ:ま、GMも頭が痛いですね。悔やんでも戻らないし……どこかで目が覚めるのを待ちましょう。 
           
          リース:そうですね。そのときに解決手段を探すしかないですし。  
          ガルフ:武器取られて、どっかに放り込まれてあたまでも床に打ち付けて目を覚ます……ってとこかな? 
          GM:ほほぅ。まだ先読みするか(笑) 
          ガルフ:うっ!(笑) あああああああああああああああ……。  
         
        ■GMの独り言 
           今回のプレイは、皆さんの予定もかさなって3〜4時間を目安にしていました。 
           んで、ガルフのプレイヤーの悪い癖なんだけど、そのプレイ時間や私の考えなんかも読んで、推理の材料にしちゃうんですよねぇ〜。 
           今回、それが最悪の形に出ちゃった例かなぁ?  
           はい。皆さん頭を痛めているようです。 
           
           でも言っとくけど、一番頭痛いの私だかんな(笑) どーすんだよ。これから(笑)  
           
         
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