第30回 能を知るつどい

能を知るつどいは、皆様に能をより親しんでいただくため、講師を招き解説・実演していただく会です。


パネルディスカッション「能における色彩」

9月16日、アルカディア市ヶ谷にて第30回能を知るつどい」が開催されました。

能面を作る立場の岩崎先生、装束を研究される立場の正田先生、使用し舞う本田師、また今回は見る立場の皆様にも参加していただきました。
パネラー
能面師 岩崎久人先生
武蔵野美術大学講師 正田夏子先生
金春流シテ方 本田光洋先生(司会)


装束 人間の、或は神霊の顔かたちを表現する能面。
日常世界の約束事の影響をも残す能装束。色彩ひとつをとっても興味深い問題を持っています。

また古い時代の遺品と、その<写し>、<創作>等の問題は現代の能のかかえる問題でもあります。
■実際の装束や面を、
間近でご覧いただきました。
面 無形文化財<能>も優れた有形の文化財に支えられているのです。


■参加された方からのメールをご紹介します

私は能に全く詳しくなく、今まで2回位おつきあいで見たきりなのですが、つどいのほうは今回初めて参加させて頂きました。
思ったより人が多く、和やかな雰囲気でお話を伺う事が出来ました。

練習用の楽屋の光と、舞台の光、屋外でやる場合の光の差で装束の色がそんなにも変わるのだという事に驚かされました。
それに、場所や背景の舞台板の色によっても違うとの事。
本来は自然光の中でやるのが良くて、だんだんに日が暮れていく時間の経過に従って面の感じが変わるし、その変化を楽しむのも能の醍醐味なのだなあと思いました。

明治以降に西洋の劇場文化の影響で、外でやる文化が変わってしまい、今では季節感も無く何時にやっても同じ、とのお話に、純粋な伝統芸能だと思っていたものがやはり微妙な影響を受けている事に驚きました。

正田先生の、信長・秀吉・家康の着物の素材のお話、能面師の岩崎先生の面の修復のお話も興味深く、面白かったです。ありがとうございました。

(埼玉県 会社員)

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