・甘味処「朝露亭」（アサツユテイ）
お汁粉、あんみつなどの甘味を楽しむお店です
店内はいつも若い女性で賑わっています
渋いお茶や塩辛い漬け物なども置いてあり、
甘味と一緒に頂く事により、甘味をより楽しめる
店主のお勧めです
またトコロテンは、黒蜜をかけたものと
酢をかけたもの両方が置いてありますので
お好みでどうぞ
・呉服屋「着楽」（キラク）
一般庶民が着るようなものからちょっと高級な
仕立てのものまで様々な呉服と小物を扱う店です
主人は品のいい旦那さんで着物が初めてだという人にも
懇切丁寧に選び方のコツを教えてくれます
・呉服屋「着伊達」（キダテ）
傾奇者御用達の傾いた着物や小物を専門に扱う店です
主人自身も傾いた格好をしていますが、茶の湯や詩歌にも通じる
一流の教養人です
また、自分が気に入らない相手には、
例えどんな身分であろうと、どんなに金を詰まれようと
絶対に商品を売らない気概を持っており
この主人に認められる事は傾奇者の間で一種のステータスと
なっています
ちなみに、「着楽」の主人は血の繋がった兄で
兄弟仲はとても良いとの事です
・米屋「水恵屋」（ミズエヤ）
パクタックが主人をつとめるお米屋です
商品は全て主人が各生産農家に足を運んで
契約してきた自慢のお米です
希望者は有料で試食セットを食べる事が出来ます
これは、何種類かの選んだお米を１口サイズの
おにぎりにしてお茶と一緒に出してくれるもので
自分の好みのお米を選ぶのに便利と評判を呼んでいます
・茶屋「一福」（イップク）
大通りの通り沿いに店を構えた茶屋です
軒先に長椅子がいくつか並び
店内には屏風でいくつかに区切られた座敷があり
お茶や団子などを出してちょっとした休息の場所を
提供してくれます
笑顔が可愛らしい店員さんが元気良く応対してくれます
・唐傘屋「雨粋」（ウスイ）
トロウで一般的に使われている傘とは一風違った
番傘や蛇の目傘といった、唐傘の製造・販売を
一括で行っているお店です
店内には様々な色合いの唐傘が置いてあります
また、受け取るまでに日数は必要ですが
名前や店名、お気に入りの図柄を書き込んだ
オリジナルの傘を作ることも出来ます
製造の過程は分業化されており、
そのいくつかは内職などの下請けに出されたり
しております
旦那さんは優しげな人物で、服装に合った
傘の選び方を丁寧に助言してくれたりします
また、店員や職人さんへの心遣いも忘れず
特に食い詰め者が多い内職の人には
色々と親身になって相談にのってあげる事も
多いとの噂です
・駄菓子屋「ばあちゃんち」
飴やかりんとう、金平糖などの
子供がお小遣いで変える程度の駄菓子を扱った店です
駄菓子以外にも、シャボン玉や紙風船、お手玉など
玩具も扱っております
店員は、にこにこと優しい笑みを浮かべた
白髪のおばあちゃんが１人でやっています
・鍋物専門店「暖快」（アッタカイ）
フソウ特有の食べ物である「鍋物」の専門店です
メニューには様々な鍋物があり、
季節事の特別メニューなどもあり飽きさせません
冬が本場ですが、夏などでもよく繁盛しています
・船宿「出水屋」（イズミヤ）
裏手に川を望む通りに店を構えた船宿です
宿と言っても宿屋ではなく
屋形船や釣船などの船の貸し出しを生業としています
屋形船では花見や月見、花火見物などを
食事とともに楽しめます
少々値段が高いので裕福な人々が主な客層ですが
高すぎるほどではないので、一般庶民も複数の人々で
お金を出し合いたまの贅沢に興じたりします
天ぷら船は釣りを楽しむための船で客が釣った魚を
その場で天ぷらに揚げてくれます
こちらは屋形船よりも利用しやすい値段になっております
また、建物の２階部分は休息所となっており
食事のみを楽しむことも出来ます
また、囲碁や将棋などの遊具もあり、一種の社交場としても
利用されています
・貸金業「絵稚児屋」（エチゴヤ）
いわゆる高利貸しです
庶民だけでなく政府の高官にも
貸しているという話を耳にします
かなりあくどい商売をやっているという話で
その背後には黒い噂が絶えません