◎日程 02/10/2008〜11/10/2008

 1日目  マドリード到着 こちら
 2日目  マドリード観光→バルセロナ観光 こちら
 3日目  バルセロナ→ニーム観光→ポン・デュ・ガール→アヴィニョン
 4日目  アヴィニョン観光→アルル観光→マルセイユ観光 こちら
 5日目  マルセイユ→カンヌ観光→ニース観光 こちら
 6日目  ニース→モナコ観光→パリ こちら
 7日目  パリ観光1 こちら
 8日目  パリ観光2 こちら
 9日目  帰りましょう こちら


 2003年の旅行記(6ヶ国7都市)はこちら
 2005年の旅行記(パリ)はこちら
 2007年の旅行記(パリ・リヨン・モンサンミシェル・アムス・ハーグ・デルフト)はこちら

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04/10/2008 バルセロナ → ニーム観光 → ポン・デュ・ガール → アヴィニョン

右方向に、なるべく小さい文字サイズで読んでもらうことを望みます。

 宿を出て、まだ暗い中メトロで南下し、リセウ駅へ。7時40分。まだ暗い。レイアール広場・サン・ジャウマ広場と回ると、日が昇ってくる。
 カテドラル、開いていないピカソ美術館を見て、来たときとは別の国鉄駅であるバルセロナ・フランサ駅に到着。
◆早朝のリセウ駅。 ◆街の南部の公園を巡ると徐々に明るく。
◆8時には明るくなり、フランサ駅到着。 ◆いい感じの駅舎。 ◆古い国際列車「Talgo」でモンペリエへ。
 8時45分のフランス・モンペリエ行きの国際特急タルゴに乗る。超が付くほど古い列車。昨日車内で食べなかった惣菜(パスタ)を席で食べる。部屋の冷蔵庫で冷やしておいたもの。
 2時間半乗り、モンペリエ駅到着。フランスだ。
ここでは乗換のみ。少しだけ時間があったので、駅のテラスに出て駅前を眺める。
◆しょぼい車内。 ◆昨日食べなかったパスタを車内で。
 ローカル列車に乗り換えて、ニームへを目指す。これが、超の付くほど新しい列車。デザイン・速さとも乗ったタルゴとは天地の差。優れている。
 14時20分にニーム到着。さて、ここからが試練。ポンデュガール(世界遺産の水道橋)へ行くためのバスを探さないといけない。
 案内があるものかと思ったら、全くない。時刻表もサイトでは探せなかったため、手探り。
◆フランス入国。乗換のモンペリエ駅前。 ◆ニームまで在来線。一気にスタイリッシュ。
 バス乗場はいくつものホームになっている。時刻表もなく、路線図も市内だけ。鉄道のインフォに訊いても、「バスのことは知らない」と言われる。バスセンタは、スペインの都市(数千円で行ける)等に行く長距離の会社のものみ。
 待機していたバスの運転手に訊いてみると、1つの路線の冊子をくれた。そうそう、こういうのがどこにも置いていないのよね。ほしかった。
 この「ユゼス行きかコリアス行きに乗ると行ける」とのこと。冊子に「LaV」「S」と表示。前者は「月曜から金曜」、後者は「土曜」の意味だね。「土曜なので...、あら、全然無い。ユゼス行きは17時10分だね」2時間半後だ。うわぁ。
 空き時間は、予定になかったニームの街の観光に当てられる。ニームもなかなか良いところで、古代遺跡の保存状態が良くて、「ニームの(de Nimes)」つまり「デニム」生地の発祥の地。
◆古代遺跡が残る、デニム発祥の地。
 問題は「どこで降りるか」「帰れるか」。冊子を見ても、ポンデュガールの文字は無く、降り場がわからない。さっきから答えてくれている運転手も「このあたりだ」と指す。冊子の停車案内は途中省略されている感じ。
 帰りは、現地から次の都市アヴィニョンに行き、予約した宿に泊まれば今日は終了。今夜は着ければ御の字。
◆バスの心配は置いとき、観光前に一服。 ◆保存状態がすばらしい古代闘技場。
 ただ、周りに下手したら明かりすら無さそうな橋の遺跡。ここからは拾えても向こうでタクシーなんて走ってないだろう。19時半までは明るいだろうから観る時間帯は大丈夫そうなので、帰れるのかは、現地でバスを調べるしかない。
 とりあえず、ニーム観光。駅の南側のバス乗り場から北側に移り、少し歩くと、シャルル・ド・ゴール広場。広場前のカフェのオープン席で休憩しつつ、ガイドでニームの観光ルートを決める。
 「フランスのローマ」「フランスのマドリード」とか呼ばれているとのこと。
 まず、広場前の古代闘技場を見る。大きさは、ローマ闘技場中では中程度だが、保存状態は世界一だとか。
 北上し、神殿であるメゾン・カレ。紀元前5年のものらしい。ここも保存状態がさすがに良い。向かいには、カレ・ダール。こちらは対を成すガラス張りの近代建築。ダールは「d'art」。文字通り芸術センタです。このあたりは結構人がいます。
◆メゾン・カレ。向こうにはカレ・ダール。
 サン・カストール大聖堂を見て、このあたりから旧市街。迷路のように入り組んだ道です。市庁舎も旧市街の中。
 フォンテーヌ庭園は遠いので諦めて、駅前へ戻る。少し余った。自販機で1.1ユーロのカップスープを買うが、薄い。
 さて、17時に近づくと乗場付近に人が増え始め、「半分くらいは同じ目的だろう」と。すると、乗場にユゼス行きとは書かれていなくて、ライン番号も違うバスが。
◆旧市街は道が入り組んでいます。 ◆ロータリに降ろされる。
 女性の運転手に訊く。「ユゼス行き?」「そう」「ポンデュガールは行く?」「行く。どっちに行きたいの?ユゼス?」「あ、ポンデュガール。どこで降りるの?」「(冊子の一部を指し)この辺り」「幾らですか?」「6.5ユーロ」こんな感じで乗り込む。みんな降りるところで降りりゃいいだろう。
 手渡しでなくパチッとお釣りを置く習慣は、日本ではあり得ないね、なんて話しつつ40分ほど乗り、ルムーランという小さい町を過ぎると、それらしい雰囲気の景色に。
 「そろそろかね」と言っていると、「ポンデュガール」と運転手。
 「え?あ、ありがとう」2人で降りる。誰も降りない。誰も行かないんかい。しばらくは、驚き。同志がいないとは...。そして、さびしい。
 降りたのは、周りに木々しかないロータリ。停留所も「ポンデュガール」ではない。運転手に言っておいて良かった。さて、どっちだろう?案内が無い。
 「とりあえずアヴィニョン行きのバスを確認やね」
◆看板発見。なんとか辿り着けそう。
 18時45分に、目的のアヴィニョン行きと、戻るニーム行き。その後は一切無しとわかる。
 現在は17時50分。約1時間。
 土曜は特に最悪のダイヤだ。これを逃すと暗闇の中、途方に暮れることに。
 スペインの失態の教訓に加え、バスなのもあり、「20分以上前には、このロータリに戻ろう」と決める。
 ただし、この時点で、ここから橋までの距離はまだわからないのだが。
◆閉店間際の併設の施設。 ◆見えた見えた。ポン・デュ・ガール。
 「こっちっぽいよね、先に何か看板的なのうっすら見えるし」距離がわからないため、とにかく走る。看板に近づくと「Pont du Gard」と見えた。よし。そのまま小走りで近づくと、駐車場のようなスペース。駐車場のそばで、歩道がなくなる...。車や観光バスで来るのが前提なのだろう。その車・バスもさびしい。
 川で遊ぶ子供がいるシーズンではなく、週末で、日暮れ前という悪い条件だからだろう。
 博物館や休憩施設は大きい。そこを抜けて歩くと見えるらしい。走る。当然、旅の荷物は全て持ったまま。もう近そうだが。
 しばらく進むと橋が見えてきた。ただし、今はもう昇れる時間ではないっぽい。
 数分見て「戻ろうか」と。「見られなかったってのに比べれば、十分満足だ」
 帰り際、併設のセンタはもう閉めるところだった。路線バスももっとバックアップすればよいのに。
◆極小の傾斜を付けた造りで水を運んだ橋。
 「なんでも、復路は往路より短く感じるよね」とか言いながらロータリに戻る。20分前。
 「先にニーム行きが来たら、それでニームに戻って列車でアヴィニョン行く手もある」「列車だってあるかどうか...」「ニーム行きバスをスルーしてアヴィニョン行きバスを待つのも勇気がいる」「たしかにそうだけど時刻表を信じよう。20分前だし」
◆本来なら昇ることも可能。 ◆行きやすくしてくれ。
 カーヴになっている先の道路を見つめる。喫煙所以外では吸わない自分だが、ここでスペインで買ったタバコを吸う。カフェでも室内では完全禁煙になった。丸一日吸わない日も多く、禁煙なのはよいのだが、ここは競馬場で第四コーナを見ている感覚で「来いよー」と、下手したら何も来ないかも...とも考えつつ待つのには、タバコが必要でした。
 すると、5分遅れでアヴィニョン行きが来た。やったよ。
◆来てくれないと困るバスを待つロータリ。 ◆アヴィニョン行きバス。客がほぼいない。
 バスの客はおばあちゃん一人だけ。6.8ユーロで、また40分。
 19時半。日没頃にアヴィニョンの在来線の駅前のバスセンタに到着。
 「ああ、酒飲みたい」
 アヴィニョン。フランスの民謡「アヴィニョンの橋の上で」は有名です。アヴィニョンといえば「橋」です。郊外には後藤久美子も住んでます。
 全長4kmほどの城壁でぐるりと囲まれた小さな区画が中心です。そのすぐ外に駅(TGV駅は少し離れている)や例の橋があります。観光は明日の朝。とりあえず、城壁の中に。
◆アヴィニョン。城壁の中に。 ◆昨年同様、モニカ・ベルッチは撮りたくなる。
 宿はすぐ見つかる。スペインよりは質が落ちる。夕飯に出かけるときは、職場の引き出しのような小さいタグだけ付いた鍵を、フロント前にある棚の各部屋番号の所に置くだけというセキュリティの低さ。
 レピュブリック通りを北上し、市庁舎のある広場に。いくつか並ぶレストランの1つに入る。
 T氏は、ピストゥのスープと羊。僕は、オニオングラタンスープに鶏。米付き。赤ワインは塩辛かった。デザートはタルトメゾン。リンゴでした。22ユーロのムニュ。ちょっと高い。
◆閉めづらい木の扉の向こうがシャワー。 ◆タルトメゾンはリンゴのタルトでした。

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